臨床栄養学

科目分類 学部・学科 入学年度
疾病の成り立ちと回復の促進 看護学科 令和6年度生
科目コード 科目名 単位 開講時期 担当者
F-106 臨床栄養学 1単位 1年次 後期 山﨑民子、林千登勢
科目分類 疾病の成り立ちと回復の促進
学部・学科 看護学科
入学年度 令和6年度生
科目コード 単位 開講時期
F-106 1単位 1年次後期
担当者 山﨑民子、林千登勢

ディプロマ・ポリシーとの関連性やカリキュラム上の位置付け

この科目は、看護学科のディプロマポリシーのうち「2. 豊かな感性を持ち人間の生命と尊厳を守り、知識・技術・態度を統合して看護を実践できる。」「4. 看護の使命と倫理観に基づき看護専門職として自己研鑽を継続できる。」に関連している。栄養摂取は人間の生活の根幹を成す活動であり、臨床栄養学は看護援助に欠かせない知識である。関連する科目は、基礎分野の生物学、専門基礎分野の形態機能学Ⅰ・Ⅱ、生化学、病態生理学、診断治療学Ⅰ~Ⅵ、専門分野の臨地実習を含む全科目である。これらの科目の授業進度を確認しながら、予習復習を継続して関連事項の疑問や不明な点を調べて授業に臨むこと。

科目概要

科目では、栄養学の基本である栄養素の種類と働き、食物の消化・吸収・代謝の仕組みについて学修し、食生活における栄養管理と栄養状態の評価、食事摂取基準など、臨床の現場で活用できる栄養に関する基本的知識を修得する。乳幼児期から高齢期にわたるライフステージの特性に関連した食事療法について学修し、成長や疾病予防、健康増進における栄養の意義を理解する。また、病院食や人工栄養法、栄養的素因が関係する疾患や栄養管理について学修し、チーム医療での栄養マネジメントにおける看護の役割について理解する。
(オムニバス方式/全15回)
(山﨑民子/8回)
臨床栄養学の概論およびライフステージ別の栄養・食事管理、健康増進・維持のための栄養管理等の講義を担当する。
(林千登勢/7回)
機能別の栄養補給法および場面、症状、疾患ごとに必要とされる食事療法に関する講義を担当する。

学習成果

<GIO>
1. 人間に必要な栄養の成分や所要量および食生活や栄養状態の評価について理解し、ライフステージや摂食行為の視点も加味して、臨床栄養学に必要な基礎知識を修得できる。
2. 各病態の治療に必要な栄養療法、食事療法を理解して、各病態や栄養状態をアセスメントし、看護職として対象の栄養管理を実践できる知識体系を身に付けることができる。

<SBOs>
1. 人間栄養学と看護との関連について説明できる。
2. 代表的な栄養素の種類と機能を説明できる。
3. 食物の消化と栄養素の吸収、エネルギー代謝のメカニズムについて概要を説明できる。
4. 食事摂取基準の考え方と食品群の分類、栄養素について説明できる。
5. 栄養アセスメントの判定方法と判定基準について説明できる。
6. ライフステージ別に栄養管理の特徴および望ましい食生活について説明できる。
7. 健康を維持・増進する栄養・食事について説明できる。
8. 機能別の栄養補給法について説明できる。
9. 疾患管理と栄養素との関係を説明できる。
10. 疾患治療のための栄養食事療法の方針と栄養基準の考え方について説明できる。

授業計画

1- 1.人間栄養学と看護
1-2.栄養素の種類とはたらき~(1) 糖質 (2) 脂質 (3) タンパク質 (4) ビタミン (5) ミネラル (6)食物繊維 (7) 水
2 食物の消化と栄養素の吸収・代謝~(1) 食物の消化 (2) 栄養素の吸収 (3) 血漿成分と栄養素 (4) 栄養素の代謝 (5) 吸収・代謝産物の排泄
3 エネルギー代謝~(1) 食品のエネルギー (2) 体内のエネルギー (3)エネルギー代謝の測定(5) エネルギー消費
4 食事と食品~(1) 食事摂取基準 (2) 食品群の分類と栄養素/栄養ケア・マネジメント
5 栄養状態の評価・判定:栄養アセスメントの意義と方法
6 ライフステージと栄養1~(1) 乳幼児 (2) 幼児期 (3) 学童期 (4)思春期・青年期
7 ライフステージと栄養2~(1) 成人期 (2) 妊娠期・授乳期 (3) 更年期 (4) 老年期
8 健康づくりと食生活~(1) 食生活の変遷、生活習慣病の予防 (2) 食生活の改善への施策
9 チームで取り組む栄養管理~(1) 病院食 (2) 栄養補給法 
場面別食事療法~(1) 検査食 (2) 周術期の栄養管理
10 疾患・症状別食事療法1~(1) 肥満 (2) 痩せ (3) 消化器疾患
11 疾患・症状別食事療法2~栄養・代謝疾患
12 疾患・症状別食事療法3~循環器疾患
13 疾患・症状別食事療法4
腎疾患
14 疾患・症状別食事療法5~(1) 血液疾患 (2) アレルギー疾患 (3) 骨粗鬆症
15 疾患・症状別食事療法6:摂食嚥下障害
がんの食事療法

総時間数 30時間(講義30時間)
準備学習の内容/必要な時間 1. 授業前に、テキストの該当箇所を熟読しておくこと。(30分×15回=450分)
2. 授業前に、関連する科目の該当箇所について、資料やテキストを熟読しておくこと。(30分×15回=450分)
3. 講義の内容と自分自身の食生活について振り返り復習すること、看護師として患者に指導することを想定して復習すること(60分以上)。
評価方法 定期試験(筆記試験)100%によって評価する。
試験・課題に対するフィードバックの方法 合否発表に併せ、試験の結果について解説する。
テキスト 系統看護学講座 専門基礎分野 人間の構造と機能3 栄養学. 小野章史他, 医学書院
栄養食事療法必携 第4版. 中村丁次他, 医歯薬出版
参考文献 授業内で紹介する