科目分類 | 学部・学科 | 入学年度 | ||
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疾病の成り立ちと回復の促進 | 看護学科 | 令和6年度生 | ||
科目コード | 科目名 | 単位 | 開講時期 | 担当者 |
F-105 | 臨床薬理学 | 2単位 | 1年次 通年 | 吉田和史 |
科目分類 | 疾病の成り立ちと回復の促進 |
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学部・学科 | 看護学科 |
入学年度 | 令和6年度生 |
科目コード | 単位 | 開講時期 |
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F-105 | 2単位 | 1年次通年 |
担当者 | 吉田和史 |
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ディプロマ・ポリシーとの関連性やカリキュラム上の位置付け
この科目は、看護学科のディプロマポリシーのうち「2.豊かな感性を持ち人間の生命と尊厳を守り、知識・技術・態度を統合して看護を実践できる。」「4.看護の使命と倫理観に基づき看護専門職として自己研鑽を継続できる。」に関連しており、関連する科目は、基礎分野の生物学、専門基礎分野の人体の構造と機能全科目、病態生理学、診断治療学Ⅰ~Ⅵ、専門分野の臨地実習を含む全科目である。これらの科目の授業進度を確認しながら、予習復習を継続して関連事項の疑問や不明な点を調べて授業に臨むこと。
科目概要
本科目では、薬物の生体に対する作用と仕組み、薬物の吸収・代謝・排泄などの薬物動態学、有効性と安全性、薬理効果と副作用、有害作用と禁忌、管理法を学修し、薬物が生体に及ぼす影響を理解するうえで必要な基礎的知識を修得する。感染性疾患や免疫系・神経系・内臓系などの疾患に使用する薬物の作用機序や薬理効果と副作用、投与方法及び量、安全面での管理について学修する。また、がん治療における化学療法について学び、各種がんに対する抗がん剤の作用機序と薬理効果、有害事象、看護における管理について学修する。
学習成果
学習成果
(学習目標) <GIO>
1. 薬物の生体におよぼす影響を理解する上で必要な基礎的知識を修得し、薬物の有効性、安全性、生体に作用する仕組みを幅広く学ぶ。
2. 臨床的観点から、薬物療法における看護職の役割について学び、チーム医療の一員としての重要性を理解する。
<SBOs>
1. 薬物とは何かを説明できる。
2. 薬物が生体に作用する形式について説明できる。
3. 薬物の有害作用の発現形式について説明できる。
4. 投与された薬物の体内動態について説明できる。
5. 薬物を取り巻く法令について説明できる。
6. 感染症の治療薬について説明できる。
7. 抗がん薬について説明できる。
8. 免疫系に作用する薬物について説明できる。
9. 抗アレルギー薬・抗炎症薬について説明できる。
10. 自律神経系に作用する薬物について説明できる。
11. 中枢神経系に作用する薬物について説明できる。
12. 循環器系に作用する薬物について説明できる。
13. 呼吸器系に作用する薬物について説明できる。
14. 消化器系に作用する薬物について説明できる。
15. 生殖器系・泌尿器系に作用する薬物について説明できる。
16. 内分泌系に作用する薬物について説明できる。
17. 生活習慣病の薬物療法について説明できる。
18. がんの薬物療法について説明できる。
19. 皮膚科用薬、漢方薬について説明できる。
20. 救急時に使用する薬物について説明できる。
21. 消毒薬、輸血製剤について説明できる。
22. 実際の薬害事例から薬物の有害性および薬物療法における看護職の役割について説明できる。
授業計画
1 薬理学総論1~(1) 薬物の基本性質と使用目的 (2) 薬物療法における看護職の役割 (3) 薬理作用の基本形式 (4) 薬物の治療域と作用点 (5) 受容体の機能
2 薬理学総論2~(1) 薬物受容体 (2) 薬物の投与経路 (3) 薬物の体内動態①
3 薬理学総論3~(1) 薬物の体内動態② (2) 薬物の相互作用 (3) 薬効
4 薬理学総論4~(1) 薬物使用の有益性と危険性 (2) 薬と法律 (3) 薬物分類
5 抗感染症薬1~(1) 感染症治療に関する基礎事項 (2) 抗菌薬 (3) 抗真菌薬・抗ウィルス薬・抗寄生虫薬
6 抗感染症薬2~(1) 性感染症 (2) 院内感染 (3) 新興感染症
7 抗がん薬~(1) がん治療に関する基礎事項 (2) 抗がん薬の種類
8 免疫治療薬~(1) 免疫系の基礎知識 (2) 免疫抑制薬 (3) 免疫増強薬
9 抗アレルギー薬・抗炎症薬~(1) 抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬 (2) 抗炎症薬
10 末梢での神経活動に作用する薬物~(1) 神経系による情報伝達と薬物 (2) 交感神経作用薬 (3) 副交感神経作用薬 (4) 筋弛緩薬・局所麻酔薬
11 中枢神経に作用する薬物1~(1) 中枢神経系のはたらきと薬物 (2) 全身麻酔薬 (3) 麻薬性鎮痛薬
12 中枢神経に作用する薬物2~(1) 催眠薬・抗不安薬 (2) 抗精神病薬 (3) パーキンソン病治療薬、抗てんかん薬
13 循環器系に作用する薬物1~(1) 降圧薬 (2) 脂質異常症治療薬 (3) 狭心症治療薬 (4) 抗不整脈薬
14 循環器系に作用する薬物2~(1) 心不全治療薬 (2) 利尿薬 (3) 血液凝固系・線溶系に作用する薬物(4) 血液に作用する薬物
15 呼吸器系に作用する薬物~(1) 気管支喘息治療薬 (2) 鎮咳薬、去痰薬、呼吸促進薬
16 消化器系に作用する薬物~(1) 消化性潰瘍治療薬 (2) 健胃、消化薬と消化管運動促進薬 (3) 制吐薬 (4) 下痢と止痢薬 (5) 潰瘍性大腸炎治療薬
17 生殖器系・泌尿器系に作用する薬物~(1) 女性生殖器に作用する薬物 (2) 男性生殖器に作用する薬物 (3) 泌尿器に作用する薬物
18 物質代謝に作用する薬物~(1) ホルモンとホルモン拮抗薬 (2) 治療薬としてのビタミン
19 生活習慣病と薬物療法1~生活習慣病に随伴する循環器障害と薬物療法:不整脈、狭心症、心不全、心筋梗塞
20 生活習慣病と薬物療法2~生活習慣病に随伴する脳血管障害と薬物療法
21 がんの薬物療法1~がん治療に使用する薬物の種類と抗がん薬投与の実際
22 がんの薬物療法2~(1) 抗がん薬の有害作用と対策 (2) がん性疼痛に使用する薬物
23 皮膚科用薬・眼科用薬・漢方薬~(1) 皮膚に使用する薬物 (2) 眼科用薬 (3) 漢方薬
24 救急時に使用する薬物~(1) 救急に用いられる薬物 (2) 急性中毒に対する薬物
25 消毒薬~(1) 消毒薬とは (2) 消毒薬の適応
26 輸血製剤・輸血剤~(1) 輸血製剤 (2) 輸血剤
27 薬害事象の事例から学ぶ1~ゲストスピーカーによる講演:薬害事象の犠牲になられた家族の物語
28 薬害事象の事例から学ぶ2~講演の内容に基づきグループワーク
29 薬害事象の事例から学ぶ3~講演の内容に基づきグループワーク
30 まとめ
総時間数 | 60時間(講義60時間) |
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準備学習の内容/必要な時間 | 1. 予習として、シラバスに表記されている項目に関連する疾患について調べておくこと。 (30分以上) 2. 復習として、講義の中で出てきた医薬品について、添付文書・患者向け情報提供リストを作成する。(60分以上) 3. 薬害事象の講演と、これまでの講義内容およびグループワークを踏まえ、薬物療法における看護職の役割についてA4用紙1枚にまとめて提出すること。(120分) |
評価方法 | 定期試験(筆記試験)90%、課題提出10%で評価する。 |
試験・課題に対するフィードバックの方法 | 定期試験は、合格発表と同時に試験結果を解説する。 |
テキスト | 系統看護学講座 専門基礎分野 疾病のなりたちと回復の促進3 薬理学. 吉岡充弘他, 医学書院 |
参考文献 | 知っておきたい薬害の教訓―再発防止を願う被害者からの声. 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団, 薬事日報社 |
その他 | 【実務経験のある教員による授業】病院の薬剤師として実務経験を有する講師が、その経験による事例等にも触れながら授業を行い、より深い学びを提供する。 |