微生物・ウィルス・免疫学

科目分類 学部・学科 入学年度
人体の構造と機能 看護学科 令和6年度生
科目コード 科目名 単位 開講時期 担当者
F-104 微生物・ウィルス・免疫学 1単位 1年次 前期 石井洋
科目分類 人体の構造と機能
学部・学科 看護学科
入学年度 令和6年度生
科目コード 単位 開講時期
F-104 1単位 1年次前期
担当者 石井洋

ディプロマ・ポリシーとの関連性やカリキュラム上の位置付け

この科目は、看護学科のディプロマポリシーのうち「2.豊かな感性を持ち人間の生命と尊厳を守り、知識・技術・態度を統合して看護を実践できる。」「4.看護の使命と倫理観に基づき看護専門職として自己研鑽を継続できる。」に関連しており、関連する科目は、基礎分野の生物学、専門基礎分野の形態機能学Ⅰ・Ⅱ、生化学、臨床薬理学、臨床栄養学、診断治療学Ⅰ~Ⅵである。これらの科目の授業進度を確認しながら、予習復習を継続して関連事項の疑問や不明な点を調べて授業に臨むこと。

科目概要

本科目では、感染防御と感染の原因となる病原体及びその性質を理解するうえで必要な微生物学的基礎として、病原体による感染の成立、病原体別の伝播経路、病原体の種類と特性および疾患との関連、病原体の適切な処理方法などを学修する。また、生体が有する免疫機能の基本的な仕組みを知ることで、免疫機能が病気や病態とどのように関わっているかを理解し、病原体と免疫反応から感染の予防とその対策について学修する。感染症の原因となる微生物・ウィルスは、医療現場を含めたあらゆる環境で増殖する。この原因を排除する仕組みが免疫である。微生物学、ウィルス学、免疫学の基礎を学ぶことで、それらが看護の現場でどのように関わり何に影響するのか理解を深める。

学習成果

<GIO>
1. 感染症と感染症を起こす病原体を排除する仕組みである免疫について理解を深める。
2. 各種感染症の代表的な原因生物(細菌、真菌、寄生虫、ウィルス)の生物学的特徴と多様性を理解し、臨床像について説明できる。
<SBOs>
1. 病原微生物がもつ病原性の意味を説明できる。
2. 文明化に伴って起きた感染症と感染経路について説明できる。
3. 滅菌と消毒の定義および滅菌法の種類について説明できる。
4. 病原体の生息環境としての生体のもつ意味を理解し、感染が成立するメカニズムを説明できる。
5. 細菌の一般性状、分類、病原性について説明できる。
6. 感染症の治療および化学療法の適用、感染予防について説明できる。
7. ウィルスの一般性状、分類、病原性について説明できる。
8. 原虫、蠕虫、真菌の一般性状、分類、病原性について説明できる。
9. 先天性免疫と後天性免疫(細胞性免疫)の差異について説明できる。
10. 液性免疫とそれを増強するシステム、破壊するシステムについて説明できる。

授業計画

1 微生物学総論1~(1) 感染症とは (2) 社会における感染症 (3) 病原体の種類、感染経路について
2 微生物学総論2~(1)滅菌と消毒 
3 細菌学総論:細菌の生物学的特徴および環境と宿主での存在様式
4 細胞学各論1~細菌感染症の感染経路と感染予防対策
5 細胞学各論2~病原細菌の特徴と感染症①:グラム陽性球菌、グラム陰性球菌、グラム陰性桿菌
6 細胞学各論3~病原細菌の特徴と感染症②:グラム陽性桿菌、抗酸菌、嫌気性菌、マイコプラズマ、スピロヘータ、偏性細胞内寄生性細菌
7 細菌学各論4~(1) 細菌感染症の診断 (2) 治療薬と薬剤耐性
8 ウィルス学総論~(1) ウィルスの生物学的特徴 (2) 治療薬のメカニズムと検査方法
9 ウィルス学各論1~(1) 呼吸器感染症、消化管感染症の原因ウィルス~(2) 肝炎ウィルス、レトロウィルス、腫瘍ウィルス
10 ウィルス学各論2~神経・全身感染症①:発疹を伴う感染症
11 ウィルス学各論3~神経・全身感染症②:節足動物媒介性感染症、人獣共通感染症、感染症法
12 微生物学各論~その他の感染症:原虫、蠕虫、真菌、ブリオン
13 免疫学各論1~生体の免疫機構および病原微生物(抗原)の認識と排除の仕組み
14 免疫学各論2~免疫による感染症防御とワクチンによる感染症予防
15 免疫学各論2~免疫による感染症防御とワクチンによる感染症予防

総時間数 30時間(講義30時間)
準備学習の内容/必要な時間 1. 授業前に、テキストの該当箇所を熟読しておくこと。(45分×15回=450分)
2. 講義前に、関連する科目のテキストを熟読しておくこと。(45分×15回=450分)
3. 講義で学習した内容について、重要なところをノートに整理しておく。
(45分×15回=450分)
評価方法 定期試験(筆記試験)100%で評価する。
試験・課題に対するフィードバックの方法 合否発表に併せて試験の結果について解説する。
テキスト 系統看護学講座 専門基礎分野 疾病のなりたちと回復の促進4 微生物学. 吉田眞一他, 医学書院