科目分類 | 学部・学科 | 入学年度 | ||
---|---|---|---|---|
科学的思考の基盤 | 看護学科 | 令和6年度生 | ||
科目コード | 科目名 | 単位 | 開講時期 | 担当者 |
A-602 | 倫理学 | 2単位 | 1年次 前期 | 中野誠二、石崎智子 |
科目分類 | 科学的思考の基盤 |
---|---|
学部・学科 | 看護学科 |
入学年度 | 令和6年度生 |
科目コード | 単位 | 開講時期 |
---|---|---|
A-602 | 2単位 | 1年次前期 |
担当者 | 中野誠二、石崎智子 |
---|
ディプロマ・ポリシーとの関連性やカリキュラム上の位置付け
この科目は、看護学科のディプロマポリシーのうち「1. 保健医療介護福祉組織のチーム活動に必要なコミュニケーション能力を身につけている」「2. 豊かな感性を持ち人間の生命と尊厳を守り、知識・技術・態度を統合して看護を実践できる。」「4. 看護の使命と倫理観に基づき看護専門職として自己研鑽を継続できる。」に関連しており、関連する科目は、基礎分野の思考と表現、哲学、人間学、専門基礎分野の社会福祉学、社会保障制度論、専門分野の各領域の看護学概論、各領域の看護学技術論、医療安全学である。これらの科目の授業進度を確認しながら、予習復習を継続して関連事項の疑問や不明な点を調べて授業に臨むこと。
科目概要
倫理とは何かという基本的考え方から、倫理的課題への対応として判断する際に必要な基本的知識を学ぶ。倫理学の歴史的背景をふまえながら、家族論・人間関係論の基礎を学び、人と人との関係の在り方を探求する。さらに、看護者の倫理綱領を基盤として看護職に必要な倫理に関する基本的知識を学び、倫理的意思決定プロセスの理解を深める。看護の場面においては、対象の生命の尊重・権利擁護・プライバシー保護に関する倫理的意思決定が伴う。医療技術の発展に伴い現代社会が抱える倫理的課題について、生老病死の観点から生命観や人生観を考察し、看護の対象となる人のその人らしい生について深く考える力を養う。
(中野誠二/7回)
和辻哲郎の倫理学を概観し、倫理とは何かという基本的考えおよび倫理的課題と倫理的判断に必要な基本的知識についての講義を担当する。
(石崎智子/8回)
医療倫理の倫理原則の概要、看護倫理の歴史および必要性と役割、倫理綱領に関する講義とディベートを担当する。
学習成果
<GIO>
1. 倫理学の歴史的背景をふまえ、倫理とは何かという基本的考え方から、倫理的課題と倫理的判断に必要な基本的知識を学ぶ。
2. 家族論・人間関係論の基礎を学び、人と人との関係の在り方を探求する。
3. 「生老病死」を考えることにより、人間らしく、自分らしく、その人らしい生を支援できる看護のありかたを学ぶ。また、看護専門職として、看護実践の場における倫理的課題について考え、その解決方法を理解する。
<SBOs>
1. 和辻哲郎の倫理学について概観し、理解したことを記述できる
2. 和辻哲郎の倫理学について、人と人との間柄に着目し、人間存在の基本構造、共同体論、歴史哲学へと向かう探究について理解し記述できる。
3. 和辻哲郎の倫理学について、日本近代の哲学的思考との関連を記述できる。
4. 医療倫理と倫理原則の概要を述べることができる。
5. 看護倫理の必要性と役割について述べることができる。
6. 看護倫理の歴史を踏まえ、倫理綱領の意義について述べることができる。
7. 倫理的意思決定を導くための方法について述べることができる。
8. 看護活動における守秘義務や個人情報の保護の重要性について述べることができる
9. インフォームドコンセントや患者の権利保障について、看護師の役割を述べることができる。
10. 人間の尊厳やQOLに関する看護師の役割と責任について述べることができる。
11. ディベートの展開方法を理解し、実施できる。
12. ディスカッション能力を高めるための自分の課題について述べることができる
授業計画
1-1) 和辻哲郎の倫理学について概観し、理解したことを記述できる。
1-2) 和辻哲郎の倫理学について、人と人との間柄に着目し、人間存在の基本構造、共同体論、歴史哲学へと向かう探究について理解し記述できる。
2-1) 和辻哲郎の倫理学について概観し、理解したことを記述できる。
2-2) 和辻哲郎の倫理学について、人と人との間柄に着目し、人間存在の基本構造、共同体論、歴史哲学へと向かう探究について理解し記述できる
3-1) 和辻哲郎の倫理学について概観し、理解したことを記述できる。
3-2) 和辻哲郎の倫理学について、人と人との間柄に着目し、人間存在の基本構造、共同体論、歴史哲学へと向かう探究について理解し記述できる。
4-1) 和辻哲郎の倫理学について、人と人との間柄に着目し、人間存在の基本構造、共同体論、歴史哲学へと向かう探究について理解し記述できる
4-2) 和辻哲郎の倫理学について、日本近代の哲学的思考との関連を記述できる
5-1) 和辻哲郎の倫理学について、人と人との間柄に着目し、人間存在の基本構造、共同体論、歴史哲学へと向かう探究について理解し記述できる。
5-2) 和辻哲郎の倫理学について、日本近代の哲学的思考との関連を記述できる
6-1) 和辻哲郎の倫理学について、人と人との間柄に着目し、人間存在の基本構造、共同体論、歴史哲学へと向かう探究について理解し記述できる
6-2) 和辻哲郎の倫理学について、日本近代の哲学的思考との関連を記述できる
7-1) 和辻哲郎の倫理学について、人と人との間柄に着目し、人間存在の基本構造、共同体論、歴史哲学へと向かう探究について理解し記述できる。
7-2) 和辻哲郎の倫理学について、日本近代の哲学的思考との関連を記述できる
8.倫理の概念、倫理原則/看護倫理とは
9.看護倫理の歴史的背景と倫理綱領/ディベートの展開方法について
10.倫理的課題に取り組むための方法/看護実践における看護倫理1:守秘義務、個人情報の保護
11.看護実践における看護倫理2:インフォームドコンセ ントと患者の権利、QOLとデス・エデュケーション
12.ディベートの実際:終末期医療、尊厳死と安楽死にかかわる倫理的課題
13.ディベートの実際:終末期医療、尊厳死と安楽死にかかわる倫理的課題
14.ディベートの実際:終末期医療、尊厳死と安楽死にかかわる倫理的課題
15.倫理的課題を含むチーム医療におけるコミュニケーション/これからの看護倫理の役割
総時間数 | 30時間(講義30時間) |
---|---|
準備学習の内容/必要な時間 | ・第1回、第2回は授業の前に和辻哲郎著「人間の学としての倫理学 」(岩波文庫)を読み、理解できる言葉とことがら、理解できない言葉とことがらを整理しておくこと。(90分×2=180分) ・第3回から15回はその他、紹介した参考書から各授業に関連する書物を読み、自身の考えを整理して臨むこと。(90分×13=1170分) |
評価方法 | 「課題レポート」60%、「小レポート」20%「参加姿勢」20%により評価する。 課題レポートは、①指定文字数(1,200字程度)において、②到達目標の理解度を確認し、③論旨の一貫性を持って、課題に対する自己の考えを論述しているかの視点で、総合的に評価する。課題については、授業中に提示する。 |
試験・課題に対するフィードバックの方法 | 小レポートは、各回の目標達成度を確認するために行い、次回の授業時に解説します。 合否結果の掲示に併せ、全体としての到達状況の評価と平均点等について周知します。 |
テキスト | 授業資料は、毎回配布する。 |
参考文献 | ・和辻哲郎著「人間の学としての倫理学 」(岩波文庫) ・小西恵美子編集:看護倫理-よい看護・よい看護師への道しるべ、南江堂 ・サラ T.フライ(片田範子・山本あい子訳):看護実践の倫理、倫理的意思決定のためのガイド、日本看護協会出版会 ・石井トク:看護倫理学入門、医歯薬出版株式会社、2012 ・宮脇 美保子:身近な事例で学ぶ看護倫理、中央法規8 ・赤林朗、他:ケースブック医療倫理、医学書院 ・チャンブリス D.F (浅野祐子訳):ケアの向こう側 - 看護職が直面する道徳的・倫理的矛盾、日本看護協会出版会 ・濱田恂子、他:人間と倫理、丸善株式会社 ・ミルトン・メイヤロフ(田村真他訳):ケアの本質-生きることの意味、ゆみる出版 ・キャロル・レッパネン・モンゴメリー、神郡博他訳:ケアリングの理論と実践-コミュニケーションによる癒し、医学書院 |