診断治療学Ⅴ(産科学・小児科学)

科目分類 学部・学科 入学年度
疾病の成り立ちと回復の促進 看護学科 令和5年度生
科目コード 科目名 単位 開講時期 担当者
F-112 診断治療学Ⅴ(産科学・小児科学) 1単位 2年次 前期 栁沼裕二、清水重男
科目分類 疾病の成り立ちと回復の促進
学部・学科 看護学科
入学年度 令和5年度生
科目コード 単位 開講時期
F-112 1単位 2年次前期
担当者 栁沼裕二、清水重男

ディプロマ・ポリシーとの関連性やカリキュラム上の位置付け

この科目は、看護学科のディプロマポリシーのうち、
2. 豊かな感性を持ち人間の生命と尊厳を守り、知識・技術・態度を統合して看護を実践できる。
4. 看護の使命と倫理観に基づき看護専門職として自己研鑽を継続できる。
に関連している。医療の場で行われている診断・治療の知識を修得することは、対象者に即した援助を行う上で必要不可欠であり、診断治療学はその基礎的内容を学修することを目的としている。関連する科目は、基礎分野の倫理学、生物学、物理学、専門基礎分野の人体の構造と機能、疾病の成り立ちと回復の促進全科目、専門科目の臨地実習を含む全科目である。これらの科目の授業進度を確認しながら、予習復習を継続して関連事項の疑問や不明な点を調べて授業に臨むこと。

科目概要

本科目では、産科学における妊娠と分娩、小児科学における小児期の発達過程と代表的な小児疾患について学修する。産科学では、正常妊娠と分娩、ハイリスク妊娠や妊娠高血圧症候群、子宮外妊娠、流産・早産などの異常妊娠、分娩経過中に起こる異常や産科処置や手術に伴う問題、新生児仮死などについて学修する。妊娠中や周産期に起こる異常について理解し、医学的な対応について学修する。小児科学では、小児の発達過程、血液・腫瘍疾患、神経・筋・精神疾患に関する症状および治療について学修する。また、小児期によくみられる症状及びその原因、観察と対処方法についても学修する。妊娠・出産・新生児ケア、すべての健康レベルの子供の発達と疾患について学修することで、人間が生涯を通じて性と生殖に関する健康を守る過程を理解し、看護援助に活用することを目的とする。

学習成果

<GIO>
産科学と小児科学が対象とする疾患について、看護援助の円滑な実践という観点から、その病態、診断と治療に関する基本的な知識を習得できる。

<SBOs>
1. 月経のメカニズムを説明できる。
2. 妊娠・分娩・産褥の経過、身体の変化を説明できる
3. 産科合併症の病態、症状、診断、治療および予後について説明できる。
4. 成長と発達を総括的に説明できる。
5. 小児疾患との関連において小児期の機能・形態的特徴を説明できる。
6. 小児疾患について病態、症状、診断、治療および予後について説明できる。

授業計画

1 産科学1
  (1) 生殖の機能と構造(生殖器の解剖生理)
  (2) 正常な月経・妊娠・出産のメカニズム
  (3) 不妊治療の診断と治療
2 産科学2
  (1) 母体と胎児の管理
  (2) 異常妊娠①:悪阻、流産、早産、双胎妊娠、胎児発育不全、血液型不適合
  (3) 異常妊娠②:妊娠高血圧症候群、早期剥離、前置胎盤、癒着胎盤、合併症妊娠、母子感染症
3 産科学3
  (1) 正常分娩と異常分娩①:正常分娩、陣痛の異常、児頭骨盤不均等、回旋の異常
  (2) 正常分娩と異常分娩②:産科ショック、羊水塞栓症、子宮破裂、帝王切開
  (3) 産褥と新生児蘇生
4 小児科学1
  (1) 成長発達(成長・発達の過程とその異常)
  (2) 新生児・先天異常(新生児の特徴、出生児の分類、新生児仮死、呼吸窮迫症候群、胎便吸引症候群)
  (3) 遺伝性疾患と先天異常
5 小児科学2
  (1) 呼吸器疾患(気道感染症)
  (2) 循環器疾患(先天性心疾患、川崎病)
6 小児科学3
  (1) 消化器疾患(腸重積、急性胃腸炎)
  (2) 腎疾患(急性糸球体腎炎、ネフローゼ症候群)
  (3) 内分泌代謝疾患(成長ホルモン分泌不全、クレチン症、先天性副腎過形成、糖尿病、先天代謝異常)
7 小児科学4
  (1) 感染症(ウイルス性疾患、細菌性疾患)
  (2) アレルギー・免疫疾患(気管支喘息、自己免疫疾患)
8 小児科学5
  (1) 神経・筋疾患(けいれん、熱性けいれん、脳腫瘍、神経皮膚症候群、先天性筋ジストロフィー症)
  (2) 血液疾患(白血病、神経芽細胞腫)

総時間数 15時間(講義15時間)
準備学習の内容/必要な時間 1. 講義1週間前、あるいは講義直後に事前学習課題を提示する。その課題を自己学習して講義に臨む(30分以上)。講義では冒頭に事前学習課題に関して質疑を行う。
2. 復習は講義直後に講義内容や講義中に解説した問題などを中心に30分以上行うこと。さらに休日などに教科書、講義時の配布資料、練習問題などを用いて1コマの講義あたり1時間以上行うこと。
評価方法 筆記試験(産科学 25点、小児科学 75点)により評価する。
試験・課題に対するフィードバックの方法 合否発表と同時に試験の結果を解説する。
テキスト 授業資料は、毎回配布する。
ナーシング・グラフィカ 母性看護学2 母性看護の実践. 小林康江他, メディカ出版
ナーシング・グラフィカ 小児看護学3 小児の疾患と看護. 中村友彦他, メディカ出版